【2020年度】福岡県の温室効果ガス排出量



福岡県における2020年度の温室効果ガス総排出量は4,395万トンで、増減率をみると基準年度と比べて29.0%、前年度と比べて5.4%減少している
基準年度の温室効果ガス総排出量の約99%を占めていた二酸化炭素総排出量の減少に伴い温室効果ガス総排出量も減ってきている。一方、僅かな量であるものの、代替フロン等4ガスのうちパーフルオロカーボン(PFC)、三フッ化窒素(NF3)の総排出量が基準年度及び前年度に比べて、ハイドロフルオロカーボン(HFC)が前年度に比べて増加している
福岡県の人口シェアは全国の約4.1%であるのに対し、温室効果ガス総排出量は全国の3.8%を占めており、人口シェアに比例した総排出量となっている
2020年度の温室効果ガスの種類別排出内訳では、福岡県は全体の約98%を二酸化炭素が占めており、その割合は全国に比べて大きい




2020年度の福岡県のエネルギー消費量(エネルギー転換部門を除くエネルギー起源の最終エネルギー消費量)は459PJであり、基準年度比で15.9%、前年度比で7.4%減少している
部門別では、基準年度と比べて4部門とも、前年度と比べて家庭部門を除いた3部門で減少している
2020年度の部門別消費量構成は、基準年度と概ね同じであった




2020年度の福岡県の二酸化炭素排出量は、4,318万トンで、基準年度比29.2%、前年度比5.3%減少している
人口1人当たりの排出量は8.4トンで、基準年度から3.5トン、前年度から0.5トン減少している




2020年度の家庭部門の二酸化炭素排出量は570万トンで、福岡県全体の二酸化炭素総排出量4,318万トンの13.2%を占めている
エネルギー種別の排出量内訳は、74%を占める電気が最も多く、次いでLPガス、都市ガス、灯油の順となっている
基準年度と比べて、都市ガスは同程度であったが、それ以外の燃料種は減少しており、そのうち電気が最も減少している




2020年度の二酸化炭素排出量は616万トンで、福岡県全体の二酸化炭素総排出量4,318万トンの14.3%を占め、基準年度の1,113万トンと比べて44.6%減少したが、前年度と比べると0.4%増加している
燃料種別の排出量内訳は、電気が85%を占めており、それ以外のエネルギー種ではいずれも5%以下となっている
二酸化炭素排出量は、全体として基準年度を境に減少傾向にあるが、2019年度、2020年度と増加している。これは電気のエネルギー消費量が前年度に比べて減少したものの、電気の二酸化炭素排出係数が前年度と比べて高くなったことが要因と考えられる





2020年度の運輸部門の二酸化炭素排出量は787万トンで、福岡県全体の二酸化炭素総排出量4,318万トンの18.2%を占めており、基準年度と比べて18.8%、前年度と比べて13.1%減少している
二酸化炭素排出量の内訳は、自動車が約90%を占めており、それ以外の区分ではいずれも1割以下となっている
運輸部門の二酸化炭素排出量は、2000年度以降減少傾向が続いている。





2020年度の産業部門の二酸化炭素排出量は1,671万トンで、福岡県全体の二酸化炭素総排出量4,318万トンの38.7%を占めている。このうち約95%が製造業から排出されている
製造業の二酸化炭素排出量は、2014年度以降減少傾向が続いている





2020年度の工業プロセス分野の二酸化炭素排出量は546万トンであり、福岡県全体の二酸化炭素総排出量4,318万トンの12.6%を占めている
工業プロセス分野の排出量内訳をみると、セメント製造が全体の約90%を占め最も多く、次いで鉄鋼製造が約6%、生石灰製造が約4%となっている
2020年度の二酸化炭素排出量は、基準年度と比べて11.0%、前年度と比べて3.5%減少している





2020年度の廃棄物分野の二酸化炭素排出量は82万トンで、福岡県全体の二酸化炭素総排出量の1.9%を占めている
排出量内訳をみると、2020年度は一般廃棄物が約76%、産業廃棄物が約17%、原燃料焼却が約7%で、前年度と同程度となっている
2020年度の排出量は、基準年度、前年度と比べて、それぞれ2.5%、7.2%減少している
産業廃棄物の排出量は、2018年度に急増したが、2019年度は19万トン、2020年度は14万トンと減少し、基準年度と比べて24.1%減少している




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