【2019年度】福岡県の温室効果ガス排出量


福岡県における2019年度の温室効果ガス総排出量は4,630万トンで、増減率をみると基準年度と比べて25.2%、前年度と比べて3.0%減少している。
基準年度の温室効果ガス総排出量の約98%を占めていた二酸化炭素総排出量の減少に伴い温室効果ガス総排出量も減ってきている。一方、僅かな量であるものの、一酸化二窒素と代替フロン等4ガスのうち六フッ化硫黄(SF6)、三フッ化窒素(NF3)の総排出量は、基準年度及び前年度に比べて増加している。
福岡県の人口シェアは全国の約4.0%であるのに対し、温室効果ガス総排出量は全国の3.8%を占めており、人口シェアに比例した総排出量となっている。
2019年度の温室効果ガスの種類別排出内訳では、福岡県は全体の約98%を二酸化炭素が占めており、その割合は全国に比べて大きい。

 











2019年度の福岡県のエネルギー消費量(エネルギー転換部門を除くエネルギー起源の最終エネルギー消費量)は495PJであり、基準年度比で9.3%、前年度比で4.0%減少している。
部門別では、基準年度及び前年度と比べて4部門とも減少している。そのうち家庭部門が最も減少しており、基準年度と比べると23.4%、前年度と比2019べると8.0%減少した。
2019年度の部門別消費量構成は、基準年度と概ね同じであった。
                 








2019年度の福岡県の二酸化炭素排出量は、4,543万トンで、基準年度比25.5%、前年度比3.1%減少している。
人口1人当たりの排出量は8.9トンで、基準年度から3.0トン、前年度から0.2トン減少している。

                                                       






2019年度の家庭部門の二酸化炭素排出量は477万トンで、福岡県全体の二酸化炭素総排出量4,543万トンの10.5%を占めている。

エネルギー種別の排出量内訳は、70%を占める電気が最も多く、次いでLPガス、都市ガス、灯油となっている。
基準年度と比べて、いずれの燃料種別でも減少しており、そのうち電気が最も減少している。 


    






2019年度の二酸化炭素排出量は614万トンで、福岡県全体の二酸化炭素総排出量4,543万トンの13.5%を占め、基準年度の1,113万トンと比べて44.9%減少したが、前年度と比べると5.1%増加している。

燃料種別の排出量内訳は、電気が84%を占めており、それ以外のエネルギー種ではいずれも1割以下となっている。
排出量推移では、全体として基準年度を境に減少傾向にあるが、2019年度は前年度と比べて増加している。これは電気のエネルギー消費量が前年度に比べて0.5PJ減少したものの、電気の二酸化炭素排出係数が前年度と比べて0.025高くなったことが要因と考えられる。   


   
      








2019年度の運輸部門の二酸化炭素排出量は906万トンで、福岡県全体の二酸化炭素総排出量4,543万トンの19.9%を占めており、基準年度と比べて6.5%、前年度と比べて1.6%減少している。

排出量の内訳は、自動車が約86%を占めており、国内航空等のそれ以外の排出量ではいずれも1割以下となっている。
二酸化炭素排出量の推移をみると、2001年度以降は減少傾向が続いる。  

                      

   







2019年度の産業部門の二酸化炭素排出量は1,857万トンで、福岡県全体の二酸化炭素総排出量4,543万トンの40.9%を占めている。このうち約97%が製造業から排出されている。

製造業の排出量の推移では、2014年度以降減少傾向が続いている。


  








2019年度の工業プロセス分野の二酸化炭素排出量は565万トンであり、福岡県全体の二酸化炭素総排出量4,543万トンの12.4%を占めている。

工業プロセス分野の排出量内訳をみると、セメント製造が全体の89%を占め最も多く、次いで鉄鋼製造が7%、生石灰製造が4%となっている。
2019年度の二酸化炭素排出量は、基準年度と比べて7.8%、前年度と比べて2.8%減少している。                 



                    







2019年度の廃棄物分野の二酸化炭素排出量は87万トンで福岡県全体の二酸化炭素総排出量の1.9%を占めている。

排出量内訳をみると産業廃棄物の二酸化炭素排出量が急増し、廃棄物分野全体の約52%を占めた2018年度と比べて2019年度の排出量内訳は、一般廃棄物が73%、産業廃棄物が21%、原燃料焼却6%で、2017年度以前と同程度の排出量内訳となっている。
2019年度の排出量は、基準年度と比べて3.4%増加したものの、前年度と比べると39.9%減少している。
産業廃棄物の排出量は近年横ばい傾向にあり、2018年度に急増したが、2019年度は19万トンとなり、基準年度の18万トンと同程度まで減少している。                     

   


 


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