福岡県における2011年度（平成23年度）の温室効果ガス総排出量は6,210万トンで、基準年度（1990年度、ただし、ＨＦＣ、ＰＦＣ及びＳＦ６は1995年度）と比べると1.4％増加し、対昨年度（2010年度）比では3.8％増加しています。
全国の総排出量の4.7％を占め、人口シェアでは約4％を占めています。（人口推計年報によると平成23年10月1日現在の総人口は127百万人です）
温室効果ガスの種類別排出内訳は、全体の約97％を二酸化炭素が占めています。
福岡県のエネルギー消費量（エネルギー転換部門と工業プロセス部門を除く最終エネルギー消費量）は、1990年度（基準年度）が595ＰＪ、2011年度（平成23年度）は620ＰＪで、この間に4.2％増加し、対昨年度比でみるとこの1年間で0.8％減少しています。
部門別では民生部門の家庭と業務及び運輸部門で約21～29％（対基準年度比）の高い伸び率を示しています。なお、対昨年度比では、民生部門（家庭）が0.1％増加したものの、その他の各部門では1～4％減少しています。
福岡県における2011年度（平成23年度）の二酸化炭素排出量は6,019万トンで、基準年度（1990年度）と比べると2.5％増加し、対昨年度（2010年度）比では3.9％増加しています。
人口１人当たりの二酸化炭素排出量は11.91トン／人で、基準年度と比べると2.9％減少し、対昨年度（2010年度）比では3.7％増加しています。
2011年度（平成23年度）の二酸化炭素排出量は752万トンで、総排出量の12.5％を占めています。
エネルギー種別の排出量内訳は、電気が71％を占めています。
基準年度と比べると56.3％増加し、対昨年度比では22.5％と排出量が大きく増加しています。
これは、原子力発電の運転停止で、電力の排出係数が2010年度と比べて36.4％増大したことが大きく影響していると考えられます。
2011年度（平成23年度）の二酸化炭素排出量は722万トンであり、総排出量の11.9％を占めています。
基準年度と比べると49.5％、対昨年度比では22.4％排出量が増加しています。
エネルギー種別の排出量内訳は、電気が82％を占めています。
昨年度からの排出量の増加要因は、消費エネルギーの約65％を占めている電力のＣＯ２排出係数の大幅な増加が原因であると考えられます。
2011年度（平成23年度）の二酸化炭素排出量は1,092万トンで、総排出量の18.1％を占めています。
排出源別の内訳は、自動車が86％と最大で、国内航空７％、国内船舶５％、鉄道２％となっています。
排出量を基準年度比でみると、21.5％増加しており、伸び率としては自動車と国内航空が大きくなっています。
昨年度比（2010年度）の排出量は、0.3％増加しています。
自動車の基準年度からの増加要因は、保有台数が年々増加しているためと考えられます。車種別の内訳としては、燃費の良い軽自動車が増加し、その分自家用自動車が減少傾向にあります。
昨年度からは自家用乗用車、営業用乗用車・貨物車、軽乗用車が微減で、その他車両は微増であり、全体的な変化はわずかです。
燃料別排出量はガソリン63％、軽油35％、LPガス2％となっています。
2011年度（平成23年度）の二酸化炭素排出量は2,750万トンで、総排出量の45.7％を占めています。このうち97％が製造業から排出されています。
基準年度と比べると8.8％減少し、対昨年度（2010年度）比では1.9％減少しています。
製造業の業種別の排出量は昨年度から減少（-2.1％）していますが、これは鉄鋼業、窯業・土石の減少によるものが大きいと考えられます。一方で、化学工業は約3倍（295.4％）と大きく排出量が増加しています。
製造業の排出量内訳をみると、業種別では、鉄鋼業、窯業・土石業、化学工業の3業種で89％排出しています。燃料別では石炭と石炭系燃料が60％を占めています。
製造・加工プロセスからの二酸化炭素排出量は2011年度（平成23年度）で574万トンであり、総排出量の9.5％を占めています。
基準年度と比べると34.5％減少し、対昨年度比では0.5％減少しています。基準年度比の減少要因としては、工業プロセス部門の87％を占めるセメント製造に伴う排出量の減少と、アンモニア製造での二酸化炭素排出がなくなったことが考えられます。
2011年度（平成23年度）の二酸化炭素排出量は72万トンでした。
排出量内訳をみると、一般廃棄物が67％、産業廃棄物が33％を占めています。
排出量は基準年度と比べると24.1％増加し、対昨年度比では0.4％減少しています。
