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【2008年度】福岡県の温室効果ガス排出量
福岡県における2008年度の温室効果ガス総排出量は5,854万トンで、基準年度(1990年度ただし、HFC、PFC及びSF
6
は1995年度)に対して4.4%、前年度(2007年度)に対しては7.1%減少しています。
全国の総排出量の4.6%を占め、人口シェア(4.0%)を上回っています。
温室効果ガスの種類別排出内訳は、二酸化炭素が全体の97%を占めています。
福岡県のエネルギー消費量(エネルギー転換部門と工業プロセス部門を除く最終エネルギー消費量)は、1990年度が595
PJ
、2008年度は634
PJ
で、この間に6.4%増加し、対前年度比でみるとこの1年間で6.8%増加しています。
部門別では民生部門の家庭と業務、運輸部門で約24%〜28%(対基準年度比)の高い伸び率を示しています。なお、全部門が対前年度に対して、約4%〜9%減少している。
福岡県における2008年度の二酸化炭素排出量は5,679万トンで、基準年度(1990年度)に対して3.3%、前年度(2007年度)に対しては7.3%減少しています。
人口1人当たりの排出量は11.27トン/人で、基準年度から8.1%減少していて、前年度(2007年度)に対しては7.3%減少しています。
本県には各地にエネルギー多消費型産業が集積し、また、国内有数のセメント生産県であることを反映して、産業部門と工業プロセス部門の2部門で、全体の58%を占める排出構造となっています。
部門ごとの排出量は、民生(家庭系、業務系)部門、運輸部門、廃棄物部門が昨年度(2007年度)まで増加傾向で推移していましたが、2008年度はいずれの部門も減少に転じています。また、産業部門、工業プロセス部門、エネルギー転換部門については長期的に減少・横ばい傾向にありましたが、2008年度はいずれも大幅な減少となっています。
2008年度の二酸化炭素排出量は592万トンで、全排出量の10.1%を占めています。
2008年度の二酸化炭素排出量は、基準年度と比べると23.1%(111万トン)増加、対前年度比では4.9%(31万トン)減少しました。
エネルギー種別の排出量内訳は、電気が62%と半数以上を占めています。
前年度からは電気は初めて0.4%減少し、灯油は9.3%減少している。これは冷夏・暖冬(対前年度に対して)の気象要因による冷暖房用エネルギー需要の減少や、景気の低迷から高熱支出費の抑制(特に灯油については灯油価格の高止まり)が考えられる。
2008年度の二酸化炭素排出量は570万トンで、全排出量の9.8%を占めています。
2008年度の二酸化炭素排出量は、基準年度と比べると18.1%(87万トン)増加、対前年度比では7.4%(46万トン)減少しました。
エネルギー種別の排出量内訳は、電気が76%を占めています。
エネルギー種別では、電気は業務用施設延べ床面積の増加や事務所でのOA機器の普及、店舗の営業時間延長等の影響で年々増加している。一方、オフィスにおける省エネ化における石油系燃料からガス系燃料への移行により、都市ガス、LPガス使用量の伸び率は増加傾向、A重油、灯油は減少傾向で推移している。なお、2008年度の灯油使用量は前年度を大きく下回っている。
2008年度の二酸化炭素排出量は1,139万トンで、全排出量の19.3%を占めています。
排出源別の内訳は、自動車が84%と最大で、国内航空8%、国内船舶6%、鉄道2%となっています。
基準年度に対しては26.7%排出量が増加しており、伸び率としては国内航空が大きくなっています。
前年度(2007年度)に対しては、4.5%排出量が減少しています。
基準年度からの増加の要因は、自動車の保有台数が年々増加しているためであり、特に保有台数の増加が顕著な自家用乗用車と軽乗用車からの排出量が増加しています。一方前年度からの増加の要因は、自家用乗用車の総走行量が増加したことによるものです。
燃料別排出量はガソリン62%、軽油37%、LP
ガス1%となっています。
2008年度の二酸化炭素排出量は2,637万トンで、全排出量の45.0%を占めています。このうち97%が製造業から排出されています。
基準年度に対しては12.6%減少し、前年度(2007年度)に対しては9.2%減少しています。
製造業の排出量内訳をみると、業種別では、鉄鋼業、窯業・土石業、化学工業の3業種で89%排出しています。燃料別では石炭と石炭系燃料が64%を占めています。
基準年度からの排出量は10.9%減少していますが、業種別にみると、化学工業は大きく減少し、鉄鋼業と窯業・土石業はほぼ横這い、輸送用機械は71.6%増加しています。燃料別にみると、石炭の減少が著しく、石炭系燃料、その他燃料が増加しています。前年度からの排出量の減少は化学工業、窯業・土石、鉄鋼業によるものです。
製造・加工プロセスからの二酸化炭素排出量は2008年度で634万トンであり、全排出量の10.8%を占めています。
基準年度に対しては27.6%減少し、前年度に対しては5.8%減少しています。これは工業プロセス部門の88%を占めるセメント製造に伴う排出量が減少していることが考えられます。
2008年度の二酸化炭素排出量は71万トンで、全排出量の1.2%を占めています。
排出量の内訳は、一般廃棄物が67%、産業廃棄物が33%となっており、福岡県は産業廃棄物の割合が全国よりも小さくなっています。
排出量は基準年度に対して22.5%増加し、前年度に対しては8.9%減少しています。