テレビは、家庭で使う電気製品の消費電力の中で、電気冷蔵庫、照明に次いで多く8.9%を占めています。これは、テレビの普及にともなった、各家庭での保有台数の増加に加え、1日当たりの視聴時間の長さが背景にあると考えられます。製品の選び方や使い方のポイントを押えることが、省エネにつながります。
1. テレビ製品の選び方 2. テレビの効果的な使い方 |
1. テレビの対策 2. 元をとれる? |
※以下は、家庭の省エネ徹底ガイド、省エネ性能カタログ2015年冬版、2017年冬版(経済産業省 資源エネルギー庁)、省エネ製品買換ナビゲーション「しんきゅうさん」等を参考に一部加筆して作成しています。
家庭の中の電化製品の消費電力をみると、1位が電気冷蔵庫、2位が照明器具、3位がテレビ、4位がエアコンの順となっています。テレビが3位というのは少し意外かもしれません。以前は、一家に1台だったテレビも、普及が進み1人1台というご家庭も少なくないのでは?
選び方や使い方のポイントをつかむことで、大きな節電が期待できます。
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最近の液晶テレビは、蛍光管バックライトの発光効率改善が進むとともに、LEDバックライトの採用が増加しているため、画面サイズが大きくなっても省エネ性能は向上しています。(図-1参照)
年間の消費電力量でみると、6年前に比べて約33%の省エネになっています。また、近年では、待機時消費電力の小さい製品も増えてきています。(図-2参照)
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省エネ法に基づいて家庭での平均視聴時間(4.5時間)を基準に算出した、1年間に消費する電力量です。年間消費電力量が小さいほど、目安となる年間電気料金が安くなります。一般的に、テレビサイズが大きくなる、あるいは複数の機能を備えるほど、年間消費電力量は大きくなります。
画面の大きさや機能(動画表示速度、画素数、録画機能等)が同じならば、省エネ基準達成率が高いほど省エネ性が優れ、年間電気料金も安くなります。
最近のテレビは待機時(リモコンでオフにした状態)の消費電力も大きく削減されています。待機時消費電力0.1W以下の機種も増えているので確認しましょう。
多くの家電製品は、スイッチを入れていないのに、コンセントにつないでおくだけで多くの電力を消費し、多くの家電製品は、リモコンで電源を切っていても電力を消費しています。また、タイマーやメモリー、内蔵時計などの機能を維持する製品が増え、それらの製品は本体の主電源をオフにしても電力を消費しています。これが待機時消費電力です。
家庭1世帯あたりの待機時消費電力量は平均で228kWh/年(電気料金では約6,160円/年※)であり、家庭1世帯あたりの全消費電力量(4,432kWh/年)の5.1%に相当し、見逃せない省エネの大敵です。
※ 電力量1kWhあたり27円(税込)
(公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会による新電力料金目安単価)として算出。
※以下は省エネ徹底ガイド、省エネ性能カタログ2015年冬版、2017年冬版、2019年版(経済産業省 資源エネルギー庁)、省エネ製品買換ナビゲーション「しんきゅうさん」等を参考に、一部加筆して作成しています。
テレビはリモコン待ち状態でも電気を消費しているので、長時間見ないときは主電源を切って下さい。旅行など、長期不在の時はプラグを抜いて下さい。
テレビゲーム機の電源を消すと、テレビ画面が消えるので忘れがちになりますが、テレビの電源は入ったままになっています。必ずテレビの電源も切るように気をつけて下さい。
テレビ画面は静電気でホコリを寄せつけやすいため、汚れやすく、ホコリがあると、暗く見えます。明るさを調節する前に、1週間に1度は乾いた柔らかい布(表面に傷が付かないよう配慮された専用クロスなど)で画面の掃除をして下さい。
部屋の大きさや周囲の状況によるかもしれませんが、音量は適度に調節するように心掛けるようにしましょう。製品によっては、部屋の明るさに応じ、画面の明るさを調整する明るさセンサー機能がついているものもあります。画面が必要以上に明るくなることを防ぎ、消費電力を抑えることができるため、上手に活用しましょう。
※ 節電機能の名称や機能はメーカーによって異なります。 設定の仕方も様々なので、取扱説明書を確認して下さい。
部屋の明るさに合わせて、画面の明るさを自動調整する機能です。
画面が必要以上に明るくなることを防いで、消費電力量を抑えます。
一定時間信号がないと、自動的にスイッチを切る機能です。
一定時間操作をしないと、自動的にスイッチが切れる機能です。
うちエコ診断ソフトを使いテレビ対策を検討した場合の活用例をご紹介します。
※ 「うちエコ診断ソフト」とは、環境省が作成した家庭向けの省エネ診断ツールです。
詳しくはコチラをご覧ください。 うちエコ診断トップページ >>
画面左側には1~5のテレビの対策のメニューが提案されています。
自分のライフスタイルに合った対策を検討します。
画面左側: 対策メニューの提案
・ テレビの対策メニューの提案 (1番~5番)
・ 縦軸: CO2削減効果
・ 横軸: 費用 (元がとれる?)
「負担」側に近い場合、出費金額が高い対策
「お得」側に近い場合、出費金額が低い、あるいは出費を伴わない対策
画面右側: 対策メニューの選択
・ 対策メニューから選んだ項目と、その関連情報
5の対策メニューの中から実現可能なものを選択します
画面の右側を見てみましょう
テレビの対策画面の右上のボタン「元をとれる?」から、製品の買換えが有効なのかを試算出来ます。
省エネ型テレビに買換えた場合、何年で元がとれるのか、どれだけ「お得」なのかがグラフ形式で表示出来ます。
「元をとれる?」の画面を詳しく見てみましょう