教えて!うちエコ診断士さん! 冷蔵庫編

教えて!うちエコ診断士さん!冷蔵庫編

冷蔵庫は1日24時間、365日稼働するため、家電の中でも消費電力が最大で、全体の14.2%を占めています。ライフスタイルに合わせて容量や特徴を選ぶことで、大幅な省エネが期待できます。

1製品アドバイス
 1. 冷蔵庫製品の選び方
 2. 冷蔵庫の効果的な使い方
 3. 冷蔵庫の使用台数の減らし方
2「うちエコ診断ソフト」活用例のご紹介
 1. 冷蔵庫の対策
 2. 元をとれる?

1.製品アドバイス 選び方・効果的な使い方

製品アドバイス1 選び方 3つのポイント! 冷蔵庫を買換える際のポイント!

1.10年以上使用の場合、そろそろ買換えを考える時期。2.容量は省エネ性能の高い1クラス上のものを選ぶ。3.統一省エネラベルで省エネ性能や電気代を確認。

※以下は、家庭の省エネ徹底ガイド、省エネ性能カタログ2015年冬版、2019年版(経済産業省 資源エネルギー庁)、省エネ製品買換ナビゲーション「しんきゅうさん」等を参考に一部加筆して作成しています。

1.10年を過ぎるとそろそろ買換えの時期。冷蔵庫の消費電力は10年前の3分の1まで低下。

 年間消費電力の推移(目安)について(401~450L)。

年間消費電力の推移グラフ

2.冷蔵庫の容量は世帯人数やライフスタイルに合わせて最適なものを選びましょう。

一般的に、容積が大きいほど年間消費電力量は大きくなりますが、インバーター制御や真空断熱材を導入した製品は、省エネ性が高くなっています。

電気冷蔵庫の年間消費電力量の推移(kWh/年)

           ※画像をクリックすると拡大してご覧頂けます。

3.統一省エネラベルで省エネ性能(星の数)、電気代を確認して選びましょう。

            ※画像をクリックすると拡大してご覧頂けます。

製品アドバイス2 効果的な使い方 8つのポイント! 冷蔵庫の使い方を見直すだけで電力の無駄を省くことができます!

1.ドアの開閉は少なく、開けっ放しにしない。2.熱いものは冷まして入れる。3.物を詰めすぎない。4.季節に応じた庫内温度の設定。5.傷んだパッキンの交換。6.壁から間隔をおいて設置。7.庫内の吹き出し口の位置を確認。8.定期的に冷蔵庫の周りを清掃。

※以下は、家庭の省エネ徹底ガイド、省エネ性能カタログ2015年冬版、2019年版(経済産業省 資源エネルギー庁)、省エネ製品買換ナビゲーション「しんきゅうさん」等を参考に一部加筆して作成しています。

1.ドアを開けている時間を短くし、無駄な開閉はしないようにしましょう。

開閉が多いと冷気が逃げて、冷やすために余分なエネルギーが消費されてしまいます。
ドアの開閉を少なくするため、お茶などの飲み物は、魔法瓶に入れるなど、保存方法の工夫も冷蔵庫の省エネにつながります。

2.熱いものは冷ましてから保存しましょう。

 
熱いものは冷ましてから・・・
麦茶やカレー、シチューなど、温かいものをそのまま冷蔵庫へ入れていませんか?
熱いものを入れると、庫内温度が上昇し冷やすために余分なエネルギーが消費されるので注意して下さい。

3.冷蔵庫の中の整理を。物を詰めすぎないようにしましょう。

 
詰め込み過ぎの冷蔵庫イメージ
食品を詰め込みすぎると、冷気の流れが悪くなって、庫内が均一に冷えなくなる上、余分な電気を消費します。冷蔵庫の中を整理し、庫内が見渡せるようにしましょう。
食べ残した食品が、冷蔵庫の奥で眠っていませんか?「とりあえず保存」は、結局食べずに捨てられることが多いようなので、注意して下さい。
また、保存方法を確認し、常温で保存ができるもの(未開封の缶詰、びん詰、調味料)は、冷蔵庫から外へ出しましょう。

4.季節に応じて庫内温度の設定を変えましょう。


庫内の室温を控えめに設定すると消費電力量が少なくなりますので、設定が「強」になっていたら「中」や「弱」にすると省エネになります。ただし、食品の傷みには注意して下さい。

5.傷んだパッキンは取り替えましょう。

ドアのパッキンが古くなっていると、隙間から冷気が漏れて消費電力が増加します。
名刺などをはさんでズリ落ちる場合、パッキンを取り換えることで省エネにつながります。

冷蔵庫のドアパッキンと、名刺を挟んで確認するイメージ

6.壁から適切な間隔で設置しましょう。

うちエコ診断士のポイント!設置寸法を確認した上で置き場所を検討しましょう。

冷蔵庫の周囲に隙間が無い状態で設置すると、放熱しにくくなり、余分な電気を消費してしまいます。
冷蔵庫の周囲に適当な空間を空けて設置するようにしましょう。

7.庫内の吹き出し口の位置を確認しましょう。

 
庫内の吹き出し口イメージ
庫内にある冷気の吹き出し口の前に物を置くと庫内温度が下がりにくくなることがあります。
吹き出し口の位置を確認し、すぐ前に物を置かないようにしましょう。

8.定期的に清掃をしましょう。

 
冷蔵庫お掃除イメージ
冷蔵庫の背面などの放熱部分にホコリがたまると、庫内がうまく冷えず、消費電力が増えることがあります。定期的に清掃をすることで、省エネにつながります。

製品アドバイス3 使用台数の減らし方 2つのポイント! 2台以上の冷蔵庫をご使用のあなた!本当に必要か考えてみましょう!

1.本当にもう1台が必要かを考える。2.10年を超えていれば電気代の面から買換え時期。大きい容量クラスに買換えて1台に減らすことで経済的にも環境的にもメリットが大きい。

うちエコ診断の実施結果(令和1年度)から、約1割の世帯が2台以上の冷蔵庫を保有していることが分かりました。使用年数や必要性を考え、できるだけ使用台数を減らしましょう。

1.本当にもう1台が必要かを考える。

家庭で最も電気を消費する製品は「冷蔵庫」です。一度、設置したら1日24時間365日約10年間ずっと使い続けるため、冷蔵庫の節電対策は最も重要です。

現在2台以上の冷蔵庫を使用しているご家庭では、以前は家族数や仕事の関係で必要だったと思います。しかし、家族数が減り、環境も変わったのに「捨てるのがもったいないから使っている」としたら、エネルギーの無駄遣いをしているかもしれません。

現在のライフスタイルに照らし合わせ、本当にもう1台が必要なのかを考えてみましょう。

2.10年を超えていれば電気代の面から買換え時期。

10年を超えていれば電気代の面から買換え時期です。2台から1台にする、古い2台を、少し大型タイプの省エネ型冷蔵庫1台に買換えることなどをお薦めします。
小型冷蔵庫1台を止めると年間“1万8千円”電気代が安くなるという事例もあります。(診断編参照)。

製品選びや使い方のポイントを押えたところで診断ソフトを使って冷蔵庫に関する診断を受けてみましょう!

2.「うちエコ診断ソフト」の活用例のご紹介

うちエコ診断ソフトを活用して、「冷蔵庫の対策」検討や「元をとれるか?」を見てみましょう!

うちエコ診断ソフトを使い冷蔵庫の対策を検討した場合の活用例をご紹介します。

※ 「うちエコ診断ソフト」とは、環境省が作成した家庭向けの省エネ診断ツールです。
 詳しくはコチラをご覧ください。 うちエコ診断トップページ  >>

うちエコ診断ソフト活用例のご紹介1 冷蔵庫の対策 どんなことがエコになる?

どんな事がエコになるのか

冷蔵庫の対策検討画面について

画面左側には1~9の冷蔵庫の対策メニューが提案されています。
自分のライフスタイルに合った対策を検討します。

冷蔵庫の対策検討画面
※画像をクリックすると拡大してご覧頂けます。
 

画面左側: 対策メニューの提案

・ 冷蔵庫の対策メニューの提案 (1番~9番)
・ 縦軸: CO2削減効果
・ 横軸: 費用 (元がとれる?)

「負担」側に近い場合、出費金額が高い対策
「お得」側に近い場合、出費金額が低い、あるいは出費を伴わない対策

 

画面右側: 対策メニューの選択

・ 対策メニューから選んだ項目と、その関連情報

9の対策メニューの中から実現可能なものを選択します
画面の右側を見てみましょう

対策選択画面

受診者は冷蔵庫停止(2台目)を選択されました。気になる光熱費は年間で約1万8千円安くなることが分かり、前向きに検討することになりました。

うちエコ診断ソフト活用例のご紹介2 元をとれる? 試算してみましょう!

元をとれる? 画面について

冷蔵庫の対策画面の右上のボタン「元をとれる?」から、製品の買換えが有効なのかを試算出来ます。
省エネ型冷蔵庫に買換えた場合、何年で元がとれるのか、どれだけ「お得」なのかがグラフ形式で表示出来ます。

冷蔵庫の対策画面 右上の元をとれる?
※画像をクリックすると拡大してご覧頂けます。

「元をとれる?」の画面を詳しく見てみましょう

元をとれる?画面
※画像をクリックすると拡大してご覧頂けます。

試算の結果、年数がかからずに元がとれ、10年間では2万円以上お得になることが分かりました。この画面を印刷して受診者に渡し、ご家族で話し合って検討していただくことになりました。

製品の買換えによる効果が大きいのはもちろんですが、製品の使い方次第でも効果が出ます。できるところから家族みんなで取り組んでいきましょう!!

 

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