教えて!うちエコ診断士さん! エアコン編

教えて!うちエコ診断士さん!エアコン編

季節家電のエアコンは、冷暖房運転期間が約9カ月間で使用期間が長く、消費電力も家電全体の7.4%を占めています。ライフスタイルに合わせて適正な容量や機能を選ぶことで、省エネ効果が期待できます。

1製品アドバイス
 1. エアコン製品の選び方
 2. エアコンの効果的な使い方
2「うちエコ診断ソフト」活用例のご紹介
 1. 冷暖房の対策
 2. 元をとれる?

1.製品アドバイス 選び方・効果的な使い方

アドバイス1 選び方 エアコンを買換える際の3つのポイント!

1.10年以上使用の場合、そろそろ買換えを考える時期。2.部屋の広さ(畳数)・構造に合った適正のものを選ぶ。3.統一省エネラベルで省エネ性能や電気代を確認する。

※以下は省エネ徹底ガイド、省エネ性能カタログ2015年冬版、2019年版(経済産業省 資源エネルギー庁)、省エネ製品買換ナビゲーション「しんきゅうさん」等を参考に、一部加筆して作成しています。

10年過ぎるとそろそろ買換え時期 今のエアコンの消費電力は10年前の約11%低下

うちエコ診断受診家庭(令和1年度)のエアコン使用年数をみると、約9割が使用年数10年以内で、10年が一つの買換え時期の目安です。
エアコンの消費電力量はこの10年間で約9%省エネになっており、冷房、暖房どちらも毎年低減しています。また、エアコンは小型~大型容量でも省エネ性能は向上しています。


 

              ※画像をクリックすると拡大してご覧頂けます

2.部屋の広さ(畳数)・構造に合った適正のものを選ぶ

最初に決めなければならないのはエアコンの容量です。
極端に能力の小さいエアコンを選ぶと、常に過負荷運転となり、効率が下がってしまいます。部屋の広さに見合った冷房能力を持つエアコンを選ぶことが重要です。


3.季節家電ですが使用期間が長いため、 統一省エネラベルで省エネ性能や電気代を確認!

省エネ性能については、統一省エネラベルでおおまかな傾向をつかみ、同レベルのものはAPFで詳細な比較をして下さい。(APFが大きいものは省エネ性能が高い)

※APF(通年エネルギー消費効率)とは?
年間を通してある一定条件をもとにエアコンの使用をしたとき、1年間に必要な冷暖房能力を、1年間でエアコンが消費する電力量を(期間消費電力量)で除した数値です。APFが大きいほど、省エネ性が優れた機器といえます。




アドバイス2 使い方 6つのポイント 省エネ性が優れたエアコンも、使い方しだいでさらに電力の無駄を省くことができます!

1.室内温度は自分の状態に合った適温にする。 2.扇風機を上手に併用する。 3.必要な時だけ使う。 4.フィルターは月1、2回掃除をする。 5.屋外機は風通しのよい場所に設置。 6.窓には日射を遮るすだれや緑のカーテンが効果的。

※以下は省エネ徹底ガイド、省エネ性能カタログ2015年冬版、2019年版(経済産業省 資源エネルギー庁)、省エネ製品買換ナビゲーション「しんきゅうさん」等を参考に、一部加筆して作成しています。

1.室内温度は自分の体調や作業効率を踏まえた適温に設定する

エアコン使用時の省エネ対策としてよく言われるのが「温度設定」です。
正確には部屋の温度(室温)を意味し、エアコンの設定温度ではありません。
国は目安温度(冷房時は28℃、暖房時は20℃)を示していますが、ご自身の体調や作業効率を考えて、冷暖房時の室内温度を決めて下さい。

重ね着をして室温を20度に心がけよう!厚手のカーテンを掛けよう! 室温の感じ方には個人差があるので無理をする必要はありません。着るもので調節するなど工夫をしてみて下さい。1℃控えめに設定することで、CO2 排出量や光熱費をおよそ1割削減できます。

2.扇風機を上手に併用しましょう

扇風機イメージ
エアコンの設定温度が高めでも、夏の冷房時に風が体にあたることで、体感温度(肌で感じる温度)が下がって涼しく過ごすことができます。
冬の暖房時は部屋の上部に暖かい空気がたまりやすくなります。扇風機やサーキュレーターを用いて空気を循環させると、足元まで暖めることができるため、エアコンの設定温度が低めでも快適に過ごすことができます。

3.エアコンは冷房・暖房が必要な時だけ使う


風があると涼しく感じることができるので、エアコンを使わず、窓をあけて扇風機で過ごして下さい。ただし、がまんしすぎると熱中症になる危険性がありますので、水分をとりながら、適度に実施して下さい。
タイマーを上手に使い、長期間使わないときはプラグを抜きましょう。

4.フィルターは月に1、2回掃除する


フィルターが目詰まりすると、エアコンのファンに負荷がかかり、電力を多く消費します。
こまめに掃除するだけで、約5%の節電効果があると言われています。

5.屋外機は風通しのよい場所に設置


室外機を風通しが悪い場所に置くと室外機からの排熱がこもり、エアコンの効率を下げてしまいます。室外機の周りには物を置かず、排気ファンの前を風通し良くすることがとても重要です。
エアコンの設置場所は「日陰がいい」と思われるかもしれませんが、室外機に日光を当てるのを避けた結果、風通しが悪くなるようでは、本来の機能が発揮できません。

6.窓にはすだれ等を使い日射をカットすると効果的です

冷房時には窓からの日射を遮ることで省エネになり、より涼しく過ごすことができます。 窓の外にすだれ・よしずをかけるか、もしくは5月頃から、ゴーヤ・朝顔・ヘチマなどを植えて育てると、夏にはりっぱな「緑のカーテン」ができあがり、涼しく過ごすことができます。

はじめようグリーンカーテン!

出所:環境省HP( https://ondankataisaku.env.go.jp/coolchoice/green )より

製品選びや使い方のポイントを押えたところで、 診断ソフトを使ってエアコンに関する診断を受けてみましょう!

2.「うちエコ診断ソフト」の活用例のご紹介

うちエコ診断ソフト活用イメージ

うちエコ診断ソフトを使い冷暖房対策を検討した場合の活用例をご紹介します。

※ 「うちエコ診断ソフト」とは、環境省が作成した家庭向けの省エネ診断ツールです。
 詳しくはコチラをご覧ください。 うちエコ診断トップページ  >>

うちエコ診断ソフト1 冷暖房の対策 どんなことがエコになる?

どんな事がエコになるのか、診断士さんに教えてもらおう!

冷暖房の対策検討 画面について

画面左側には1~11の冷暖房対策のメニューが提案されています。
自分のライフスタイルに合った対策を検討します。

冷暖房の対策検討画面
※画像をクリックすると拡大してご覧頂けます。
 

画面左側: 対策メニューの提案

・ 冷暖房対策メニューの提案 (1番~11番)
・ 縦軸: CO2削減効果
・ 横軸: 費用 (元がとれる?)

「負担」側に近い場合、出費金額が高い対策
「お得」側に近い場合、出費金額が低い、あるいは出費を伴わない対策

 

画面右側: 対策メニューの選択

・ 対策メニューから選んだ項目と、その関連情報

11の対策メニューの中から実現可能なものを選択します
画面の右側を見てみましょう

対策の選択エリアの画面

受診者は省エネエアコン(リビング)の買換えを選択されました。 気になる光熱費は年間で約2万円安くなることが分かり、まずはここから取り組むことになりました。

うちエコ診断ソフト2 元をとれる? 試算してみましょう!

「元をとれる?」 をつかって有効なのかを試算しよう!

元をとれる? 画面について

「元をとれる?」という項目から、製品の買換えが有効なのかを試算することが出来ます。
省エネ型エアコンに買換えた場合、何年で元がとれるのか、どれだけ「お得」なのかグラフ形式で表示されます。

冷暖房の対策 元をとれる
※画像をクリックすると拡大してご覧頂けます。

「元をとれる?」の画面を詳しく見てみましょう

元をとれる?画面
※画像をクリックすると拡大してご覧頂けます。

試算の結果、約8年で元がとれ、10年間では4万円以上お得になる結果が出ました。この画面を印刷して受診者に渡し、ご家族で話し合って検討していただくことになりました。

製品の買換えによる効果が大きいのはもちろんですが、製品の使い方次第でも効果が出ます。できるところから家族みんなで取り組んでいきましょう!!

 

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