推進員による事例発表② 次世代教育する推進員 小川 育子 様(北九州市)

推進員による事例発表(平成26年11月23日(日):宗像ユリックス)

②次世代教育する推進員    小川 育子 様(北九州市)
演題:「エコ出前講座の紹介」

 福岡県地球温暖化防止活動推進員の一人、またママトン※会議(エコ出前講師の会)の一人としてかかわってきたエコ出前講座を紹介します。
その前に、私がかかわってきた子どもたちのエコ活動を少し振り返ります。
 
<あさりエコクラブの活動状況>

  こども達対象のエコ活動は、18年前、環境省のこどもエコクラブに登録したことから始まります。3人の子どもたちの名前から1文字ずつとって「あ・さ・り エコクラブ」と名付け自然体験を主軸に活動を継続してきました。当時は「環境省のこどもエコクラブに入りませんか?」とお声掛けしても、新手の宗教団体と あやしまれることもよくありました。クラスメイト、ご近所さんとしだいに輪が広まり、35名を超えるグループになりました。そのうち北九州のほかのエコク ラブと合同キャンプ等を実施するようになりました。施設の申込、食事メニュー、活動内容など子どもたちが考えてキャンプのしおりも作りました。
<あさりエコクラブの活動案内>

 しかし、全ての家庭が参加費を出 せるわけではありません。教育の機会均等でも、家庭の状況は様々。300円の参加費が親にもらえない、払えないから参加できない子もいました。誰でも参加 できるようにと子どもたちと話し合って、教育委員会の助成金に申し込みをしました。書類は子どもたちが作成してくれました。金額は4万5千円。その当時子 どもたちが持っているもので一番高い学習机の値段にしました。子どもたちの申請でも認可されたとき、みんなで万歳したのを覚えています。
 子ども たちの学年が上がって部活に忙しくなると、活動を二本柱にしました。一つはエコの知識を学ぶ体験する活動として自然観察・実験教室・工場見学などの実施 や、福岡や神戸、愛知のエコサミット・エコ会議に参加すること。2つ目は日々の暮らしの中にいつもエコの気持ちを生かそうとお手伝いという形で家族、部 活、学校・塾で実践すること。
これらの活動を壁新聞にまとめ福岡県代表として2度、こどもエコクラブ全国大会に参加しました。エコクラブの活動の一つ一つが子どもたちのよき思い出と自信になったと思います。そのこどもたちも今は高校生大学生、社会人となり活躍しています。

<子どもエコクラブ全国フェスティバルのプログラム>

 エ コクラブの子どもたちのお母さんたちで、エコを暮らしに生かそうとママエコクラブも発足しました。有志のママたちと子どもにかかわる知識を学びたいと保育 士資格もとりました。そして、環境カウンセラー、いまは推進員としてママトンとして、子ども達にエコの種を届けています。そのおもな活動が、エコ出前講座 です。
 エコ出前講座にいつもサポーターとして協力してくれるのが、先ほどお話ししたママエコクラブのメンバーと、こどもエコクラブの卒業生です。
エコ出前講座は、県温暖化防止活動推進センターの依頼でいつどこに行くかが決まります。

 日程が決まったら、事前打ち合わせの連絡をします。その時に、まず自己紹介とプログラムプランのファックスを手書きでおくります。
受入れる園はどんな人が来るのかとても気になるようです。時には、難しい話は子どもたちが騒いだりして失礼なことがあるかもしれません、すみませんと先に謝る先生もいます。
これまでこんなことをしてきたので次はこれをとリクエストのある園、初めて申し込んだので何もわかりませんおまかせしますと言う園もあります。
 電話で、または直接お伺いして、プログラムの案を一緒に練ります。その際、先生方からたくさんの情報を教えていただきます。園の方針、これまでの取り組み、会場の下見そして、配慮を要する子どもへの関わり方。時には、エコ講座への先生方の正直な気持ち、保育の話まで。
それをもとにプログラムを作ります。プログラムには、「エコ」と「子ども」の二つの側面から構成するように考えます。「エコ」の面からは、推進員やママトンの先輩方に教えていただいた貴重なエコの知識や情報、ノウハウを取り入れています。
 そ して、「子ども」の面からは、小学校や保育所の先生方にせりふや小道具などをチェックしていただいて、わかりやすい言葉、見える形で伝えるために改良して いきます。子どもたちは、大人のように黙ってすわっていてはくれません。正直な観客ですからプログラム+αの準備が必要です。
 プログラムができたら、サポーターと備品の確認をしたり、必要な小道具を作ったり、リハーサルします。
 そして当日を迎えます。まずは、子どもたちの反応を読み取りながらプログラムを進めます。

<エコ出前講座の実施の様子(講師小川氏)>
  終了後には、園の先生方と一緒に振り返りをします。子どもたちの反応やプログラムへのアドバイスをいただきます。次に帰り道ではサポーターと、流れやタイ ミング小道具の見え方などチェックします。失敗は成功の種と自分自身に言い聞かせながら、落ち込みながらふりかえることもあります。
 何度やっても一期一会。毎回緊張します。最新の情報を生かした、わかりやすい、ちょっとたのしいエコ出前講座をこころがけています。
 今回、経験が浅いながらも発表の場をいただきましたが、環境活動の先輩方から学んだことをまとめたにすぎません。これからもみなさんからたくさんのことを教えていただきながら一歩ずつ進みたいと思います。

<ママトン会議の様子>
 今、ママトン会議の皆さんは講演先開拓部会や新教材検討部会、講演マニュアル検討部会の3部会に分かれ出前講座をより良いものにしようと頑張っています。

 みなさん、エコ出前講座よろしくお願いします。


《エコ出前講座とは!》

・環境NPOや地球温暖化防止活動推進員に講師をお願いし、小学校、幼稚園、保育園を中心に講師を派遣する事業です。

お申込手続きは簡単で、すべて無料です!いくつかのメニューがあり、子どもから取組める節電・節水の講演も行っています。




<この推進員のお話を聞きたい方は、当センターまで!>

 《お問い合わせ》
福岡県地球温暖化防止活動推進センター
〒813-0004 福岡市東区松香台1丁目10番1号
代表TEL:092-662-0410 直通TEL:092-674-2360
FAX:092-674-2361 E-mail:fccca@keea.or.jp

 

 

福岡県地球温暖化防止活動推進センター >>


エコふぁみ