自動車に関する対策について


 目次
  1. 二酸化炭素排出量の現状
  2. 削減対策について

1.自動車からの二酸化炭素排出量の現状について

 2021年度、福岡県において、自動車などの使用によって排出された運輸部門の二酸化炭素排出量は、785万トンあり、そのうち自動車が89%を占めている状況にあります。
 運輸部門の排出量は、福岡県全体の二酸化炭素総排出量である4,167万トンの18.8%にあたり、電動車の普及や車両本体の燃費改善等により、基準年度である2013年度から18.9%減少しています。


2.自動車に関する削減対策について

(1)エネルギー効率に優れる電動車等の導入

 エネルギー効率に優れる電動車等(電気自動車(EV)、プラグイン・ハイブリッド自動車(PHV)、ハイブリッド自動車(HV)、燃料電池自動車(FCV)など)を導入することで、自動車の使用による二酸化炭素排出量を削減することができます。
 さらに、再エネ電気を活用することで、走行時の二酸化炭素排出量がゼロのドライブである「ゼロカーボン・ドライブ」を行うこともできます。
 一方で、電動車等の導入にあたっては、その種類ごとの長所・短所を踏まえた上で、車の移動距離・用途等に応じて選択する必要があり、その活用状況(使用頻度や総走行距離)によっては、サブスクやカーシェアリング、リースの利用なども考えられます。
 初期費用だけでなく、維持費も含めて、効率的な自動車やその導入方法を選んでみませんか?
 なお、現時点で、導入初期段階にありコストが高いなどの課題を抱えている電動車や充電・充てんインフラについては、国が補助制度や税制優遇等の支援措置等を行っています。また、集合住宅への充電設備設置については、導入にかかる初期費用なしでサービスを提供する充電事業者もいます。
※ゼロカーボン・ドライブについては、こちら【環境省HP】をご覧ください。
※電動車の種類と特徴、次世代自動車の種類については、こちらをご覧ください。
※EVやPHV、その充電器等については、経済産業省の「クリーン自動車・インフラ導入促進補助金」や「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金」が活用できます。詳しくは、こちら【次世代自動車振興センターHP】をご覧ください。
※商用車(トラック・タクシー)の電動化(EV、PHV、FCV)については、環境省の「商用車の電動化促進事業」が活用できます。詳しくは、こちら【環境省HP】をご覧ください。
※一定の燃費性能を満たすHVトラック・バスや天然ガストラック・バス、低炭素型ディーゼルトラックについては、環境省の「環境配慮型先進トラック・バス導入加速事業」や「低炭素型ディーゼルトラック普及加速化事業」が活用できます。
【出典:自動車の“脱炭素化”のいま(後編)~購入補助も増額!サポート拡充で電動車普及へ(経済産業省資源エネルギー庁)】

 また、福岡県では、燃料電池自動車(FCV)の先進的な普及拠点を形成するため、地元の経済界、大学、行政等が官民一体となって「ふくおかFCVクラブ」を設立しています。水素を日常生活や産業活動に利用する水素エネルギー社会の実現を先導するとともに、水素エネルギー産業の発展につなげることを目指しまています。
※ふくおかFCVクラブにいついては、こちら(同クラブホームページ)をご覧ください。
 

(2)脱炭素型ライフスタイルや脱炭素型ビジネススタイルへの転換

 自動車の運転時に「急発進や急加速をやめる」「タイヤの空気圧を点検する」などのエコドライブは、燃料消費量やCO2排出量を減らし、地球温暖化防止につなげる「運転技術」や「心がけ」です。
 燃料消費量が少ない運転は、お財布にやさしいだけでなく、同乗者が安心できる安全な運転でもあり、交通事故の削減にもつながります。
 誰でも今すぐに始めることができますので、ご協力をお願いします。
※エコドライブについては、こちらをご覧ください。
【出典:COOL CHOICE(エコドライブ)(環境省)】
 

(3)公共交通機関や自転車の利用

 鉄道をはじめとする公共交通機関はマイカーと比べて単位輸送量あたりの二酸化炭素排出量が少なく、その利用促進が地域の二酸化炭素排出量の削減に寄与します。
 福岡県では、マイカーの利用を抑制するため、パーク・アンド・ライドの推進等による地域公共交通の利用促進やシェアサイクルの普及等による自転車の利用促進に取り組んでいます。
※福岡県内の公共交通については、こちら【福岡県HP】をご覧ください。
※地域公共交通の利用促進については、こちら(Maas)や(パークアンドライド)【福岡県HP】をご覧ください。
※自転車の利用促進については、こちら【福岡県HP】をご覧ください。
  
 

(4)道路交通の円滑化・交通インフラ分野の脱炭素化

 福岡県では、交通渋滞を緩和し、交通の円滑化を図るため、交差点の改良や迂回するバイパス整備、交通容量を拡大するための拡幅、踏切の除去につながる連続立体交差化の整備に取り組んでいます。
 また、安全で快適な自転車利用環境を創出するため、自転車道や自転車専用通行帯の整備、案内看板や路面表示による案内表示等、良好な自転車通行空間の確保を図るとともに、大規模自転車道等、自転車利用環境の整備により、健康で環境にやさしい自転車の利用を促進しています。
 加えて、LED道路照明の使用を原則とし、道路照明の省エネルギー化を図っています。
 さらに、道路交通の安全性、輸送効率及び快適性の向上、渋滞の軽減等の交通の円滑化による環境問題の解決に向け、信号情報活用運転支援システム(TSPS)の整備等、最先端の情報通信技術等を用いて、人と道路と車両とを一体のシステムとして構築する新しい道路交通システム(ITS)を推進しています。交通の更なる円滑化のため、交通管制システム中央装置等の改修工事等を行い、交通状況に応じた信号制御を図っています。
エコふぁみ